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カシミールショールの尽きない話

アンティークのカシミールショールでメリークリスマスみなさん、こんばんわ。株式会社クラウドナインの事務局です。みなさんはどのようにクリスマスを過ごしましたか?

日本ではカシミアショールという方がわかりやすいかと思いますが、ここではカシミールで織られたショールということこう呼ばせていただきます。
標高8000m級のカラコルム山脈のお膝下、カシミールは古くからシルクロードの要衝として栄え、東西の文化や産物が交流する場でもありました。そこで生まれたショールやペイズリー模様がヨーロッパに、アジアに容易に広がったのは言うまでもありません。
友人がアンティークショールのコレクターであるところから、私も本物に触れ、すっかり魅了されました。日本に初めてショールを文化人、著名人に紹介したであろう方、是非お会いしたいとの思いが募っていきました。

小川青年と中山画伯

シルクロードと言えば平山郁夫画伯が愛し、保存修復に尽力されたことが思い出されます。現シルクロード美術館館長である奥様もまたアンティークのカシミールショールに魅せられたお一人です。その著書の中でショールとの出会いを書いていらっしゃいます。アフガニスタンで毛皮を包んでいた汚い布に注目された方・・・。私も友人とその小川青年にお目にかかりに行きました。初めてカシミールショールに注目されたのは彌生画廊の代表。貴重なショールとの出会いや山羊に会いに4000mの山まで見に行ったお話を聞かせていただき、展示会の時の本までいただいてしまいました。さながら見本帳。1978年の本はカラーじゃないのが残念ですが、カラーで撮った生地見本が糊で貼ってあるという、得難いものでした。

その小川青年と呼ぶには?・・・小川代表のショール展でその文様に魅せられた方がもう一人。中山忠彦画伯、日展理事長です。私は友人と共にお目にかかって話を伺うことができました。カシミールショールは何点か、中山画伯の絵画の背景などに使われています。
ショールの話はもとより草木染の話、若い画家の話、素晴らしく貴重な経験でした。

小川青年と中山画伯

小川青年と中山画伯


アンティークのカシミールショール

アンティークのカシミールショール


ペイズリー模様

見るものを魅了するホンモノのカシミールショールのペイズリー文様は緻密に大胆にデザインを変え、素晴らしいペイズリーへと発展していきました。
スコットランドの町ペイズリーが発祥かと思われがちなペイズリー模様。
17世紀から18世紀にかけてインドのカシミール地方で 生まれた文様だそうです。
そうそうナポレオンがジョセフィーヌのために持ち帰り、ヨーロッパで
流行となったショール!!
19世紀にはフランスでデザインし、カシミールで織らせるほど大ブームだったんですね。
なんたって美しいうえに暖かいのですから・・・。
機械でジャガード織が制作されると、カシミールでなくても作れるとあって、ペイズリーはじめ随所で作られるようになりました。

風に揺れるチナール=スズカケノキからイメージしたペイズリー。
時代とともに変遷するペイズリー文様は美しくて飽きることなく眺めていられます。
草花の文様が細かくまさに芸術!!魅せられてます。

ヨーロッパの洗練されたペイズリーと言えばやはりエトロ。
1968年に度と文化をこよなく愛するジンモ・エトロ氏が創業。
彼もペイズリーに魅せられた方です。
1981年にペイズリーがコレクションに登場。をブランドシンボルにしました。
しかし織りでなくプリントですけど・・。
特にペイズリーは4回の異なった歴史的支配時期により分類されます。

  • ムガルピリオド(1586-1753) モンゴル人支配
  • アフガンピリオド(1753-1819)アフガン人支配
  • シークピリオド(1819-46)  シーク教徒による支配
  • ドグラピリオド(1846-77)  モンゴル人による支配

初めの頃のペイズリーには茎つき!数々の歴史の荒波を乗り越え、見事親から子へ技術が継承されてきた手仕事の芸術、洗練されていくペイズリーを語りだしたらキリがないのでまた書きます。
これは私のオールド・ファッションのエトロ

1981年にペイズリーがコレクションに登場

1981年にペイズリーがコレクションに登場

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