みなさん、こんばんわ。株式会社クラウドナインの事務局です。
展示予定の動物がいっぱいのアンティークの絨毯。額装になっています。
生活の場に、自然の中にデザインを求めてあり、これぞ遊牧民の絨毯の真骨頂。
織った人は観察眼においてもデザイン力においても相当のスゴ腕。インディゴの美しい背景に映え、ほかに類を見ない絨毯ではないでしょうか?
元々遊牧民の歴史には書くという文化がない代わりに、絨毯やキリムのモチーフやパターンは部族の心が覚えて織り、バリエーションを加えつつ受け継がれた、いわば文化遺産です。
この動物、立派な角。鹿?
Who are you? Gazelle?? 鋭い目でこちらを見据えています。
その上には牛でしょうか?
鳥は随所に織り込まれていますが、2か所に鷲が獲物をつかんでいるものがあります。
4本足なので鳥ではなくカエルなのでしょうか・・?
勝手なストーリーを生み出せるこの寛容なる絨毯!色のセンスも抜群です。
ライオンラグ
昨今人気のギャッベには古くからライオンを描いたものがあります。織る人それぞれのライオンなのでとても面白いです。リアルだったり抽象的だったり、強そうだったり物憂げだったり、思えば作り手のイマジネーションが左右するのが動物モチーフということになります。そこは選ばれしライオン、勇気や強さの象徴ということになります。眉毛があるライオンラグもあり、誰かをイメージしたのか、はたまたプレゼントに織ったのか・・これまた想像力の膨らむライオンモチーフで私は好きです
鳥のモチーフ
鳥のモチーフはとても多く、広い意味で可能性の象徴に思われます。空を飛ぶ憧れは変わらないのですね。Freedom でありUnknownな世界の表現です。
イランでは幸せを運ぶと解釈されています。事実鳥の絨毯は人々を魅了し、心を落ち着かせる効果があります。鳥の絨毯を集めるコレクターは欧米に多くみられます。
バローチも好んで鳥をモチーフに使います。バローチ(Baloch, Baluch,Balouchいろいろ表記され紛らわしいですが)が鳥のトサカのような羽飾りターバンとマントを着用していたとか、Balochは英語の研究者はBaloochの改変された形で砂漠のファイターの意味を持つとか諸説様々。
ともあれ遊牧民の素朴な絨毯は、人を幸せな気持ちにするのは間違いなしですね。